ほぼ6年前に「海外旅行では現金を使わないのが一番いい、カードが一番楽」そして「自分はソニー銀行のVISAデビットカード(Sony Bank Wallet)を使っている」と書いたけど、
今回ロンドンに行くにあたって、Wiseでも口座を作ってデビットカードを取得し、Sony Bank Wallet+Wiseのデビットカード(Mastercard)という二刀流体制を整えた。
で、使ってみたらなかなか良かったので、あたしの使い方を書いておこうと思う。
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まずソニー銀行とSony Bank Walletについて。
ソニー銀行では、日本円に加えて、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナの10通貨を保有できる。外貨を購入する際の為替コストも空港とかで両替するより安いし、利用状況によって決まる優遇プログラムのステージが上がると為替コストは更に下がる仕組みになっている。指値注文もできる。また、購入した外貨はそのまま保有するだけでなく、定期預金にもできる。
Sony Bank Walletはそのソニー銀行の口座に紐づけされたキャッシュカード兼デビットカードで、外貨で決済する際、該当する外貨の口座に残高があればそれが充てられるので、日本円のクレカのように海外事務手数料や為替手数料がかからない*1。VISAブランドでタッチ決済可だし、海外のATMで外貨の引き出しも可。
あと、Sony Bank Walletにはアプリもあり、これを使えば残高や利用の確認ができる他、利用限度額や利用方法の制限が即時にできる。
で、これをあたしがどう使っているかと言うと、
- 旅行に行くと決めた時点からその国の通貨の為替レートをチェックし始め、買えそうな最安値で指値注文を入れつつ予算額分を徐々に買う
- 旅行まで期間がある場合は使うまで、そして旅行後に通貨が余った場合は売り時になるまで、定期預金にして置いておく
という感じ。こうやって事前に安値を狙って両替しておくと、旅行直前に円安が進んでいても平気だし、空港とかで両替したり、日本円のクレカで決済するより安い。海外のホテルだって、現地通貨のレートで予約して後払いとなっても、支払うまで結局いくらになるのかわからない事態にならない。それに、旅行中はアプリで残高を見てればいいだけだから、予算管理という意味でも便利。
そして今回ロンドンに行くにあたって、Sony Bank WalletにWiseカードを足したわけだけど、理由はロンドンの公共交通機関は全てクレカのタッチ決済に対応していると知ったから。
アプリを使えば自分で簡単に利用限度額を変更したり口座を即座に凍結できるとは言え、Sony Bank Walletはソニー銀行の口座と紐づけされてるし、再発行に時間がかかるから、紛失したり盗難に遭ったりするとダメージが大きい。だから、地下鉄やバスに乗り降りするたびに出し入れしたくないなぁ、交通系ICカードのように大金がチャージされてなくて気軽に使えるカードがあるといいなぁと思ったわけ。
その条件にピッタリだったのがWiseカード。
Wiseは資金移動業者で銀行ではないので、デビットカードはお金を振り込むことでカードにチャージする仕組みになっている。交通系ICカードみたいに必要額だけチャージすればいいので、万が一紛失した場合のダメージを最小化できる。一方、気軽に出せるけどちゃんとMastercardだから「ちょっとコーヒーを買いたい」とかいうときでも使える。便利。
現時点では、日本発行のWiseカードはApple PayやGoogle Payに対応してないからダメなんだけど、実はWiseでは、物理カード以外にバーチャルカードも3枚まで発行してもらえる。将来的に対応するようになれば、海外旅行中に物理カードを紛失しても物理カードを凍結してバーチャルカードをApple PayやGoogle Payで使うことが可能になりそう。
個人的には、今までの海外旅行ではSony Bank Walletをメインにして、日本円の普通のクレカをバックアップにしてたことを考えると、Wiseカードを加えたことで、どちらかが使えなくなった場合にもう片方を使えば良くなったのは地味に嬉しい。
外貨購入に関しては、Wiseもソニー銀行と同様、指値注文できるし、為替コストも安い。定期預金機能がないからまとまった金額を放置しておく場所としてはオススメできないけど、あたしみたいにチャージ金額を最低限にしておいて、その代わりに手軽に出し入れして少額の買い物に使う、という用途の場合、そもそも定期預金機能は要らない。
アプリに関しては、Wiseにもあって、利用通知、残高確認、利用限定ができるし、為替取引も同じアプリでできる。
ちなみに、Wiseカードはソニー銀行で保有できる10通貨に加えて、UAEディルハム、ブルガリアレフ、中国元、チェココルナ、デンマーククローネ、ハンガリーフォリント、イスラエルシュケル、ノルウェークローネ、ポーランドズウォティ、シンガポールドル、トルコリラ、ウガンダシリングの計22通貨を保有できるから、ソニー銀行で対応できない通貨の場合はWiseカードをメインにしてもいい。
てことで、今回ロンドンには現金を持たずに行ったんだけど、カードだけで事足りてめちゃくちゃ便利だった。上の記事のユーロ硬貨エピソードみたいなことが起こらないのってホントに良い。笑
しかし、上の6年前の記事では「117円で買ったユーロがまだ残ってる」って書いてるねぇ。117円て!!今見てみたけど1ユーロ=173円だよ?
泣けるね……。
*1:該当外貨の残高が足りない場合は、日本円から自動的に両替されるので手数料がかかる