今週は、何年か前にテレビで村上海賊の話を見て、それ以来いつか行きたいとずっと思っていた瀬戸内しまなみ海道に旅行していた。
村上海賊は因島村上、来島村上、能島村上の三家に分けられるんだけど、今回は能島村上氏と因島村上氏に関連する場所として
- 能島村上氏の資料をメインに展示している村上海賊ミュージアム
- 潮流の激しさを体験して能島城跡を海から眺められる潮流体験
- 村上海賊の武将たちが氏神とした大山祗神社
- 因島村上氏の資料をメインに展示している因島水軍城
に行ってきた。いやー、面白かったっす。
で、全部面白かったんだけど、今回一番印象に残ったのは因島水軍城に展示されてた兜たちだった。
あたしが一番気に入ったのはこれ↓
村上家伝来の立派な甲冑だけど、兜の三日月に乗っかってるの、ワンコだよね?狛犬かもしれないけど、ワンコよね?しかも、このコ、お尻を高くあげてフリフリする「遊ぼ♡ポーズ」とってるよね?
こんな兜、見たことある?笑
今までも、いろんな博物館や資料館でいろんな兜を見て「なんじゃこりゃ笑」って思ったのあったけど、こんなカワイイのは初めて見たわ。
何を思ってこんなデザインのものを作らせたのか、そしてこの兜が他の武将たちからどんな評価を受けていたのか、とても気になる。
この他にも、他では見たことがない類の、海賊ならではの兜がたくさんあった。
ザ★ホタテ↓
なぜホタテ?しかもこんなデカいやつ?戦場で二度見しちゃいそう。
こちらは錨(左)と、丸(右)↓
錨はわかる。海賊だもんね。ただ、錨が傾いてるのはわざとそういうデザインなんだろうけど、これはかぶったら重さで頭も傾きそう。丸は何なのかよくわかんないけど、前じゃなくて後ろについてんのよね。あたしはもう「キリスト?いや、日本だから仏?」とか思っちゃったよね。
仏と言えば、大山祗神社の宝物館には、額のど真ん中に巻物みたいなのが縦に乗っかってる兜があった。写真禁止だったから画像はないけど、そして見にくかったから自信ないけど、その鉄でできた巻物のオブジェには法華経って書いてあったと思う。これもすごくない?お経を額に乗っけて戦に行くって。
あと、因島水軍城には、波(左)とか、サンゴ(中央)とか、サバ?の尾にカニ(右)の兜もあった↓
竜宮城から来たんですか?みたいな。ここまで来ると、海賊は戦を仮装パーティーのごとく面白がってたとしか思えない。
知らんけど。
とにかく、海賊衆と呼ばれてた人たちの兜は他と全く趣向が違うことだけはわかった。面白いなぁ。
ちなみに、今回は出かける前にこれを読んで行った。
戦国時代の話だからある程度仕方ないとは言え、海賊の戦い方の描写がエグくて個人的にはちょっとtoo muchだったんだけど、歴史的背景とか人物関係の予習としてはものすごく良かった。
実際、展示されてるいろんな資料を見ていても説明が頭にすんなり入ってきて楽しめた。本で読んだだけでは映像が完全に思い浮かべられなかった大型軍船の安宅(あたけ)は、模型を見て「おお、これが安宅か!」と思ったし、本の中に出てきたエグい武器は「現物もやっぱりエグいわ…」と思った。
そう言えば、本の中でも海賊たちはわりと戦を楽しんでたな……「家の存続をかけた壮大なスポーツイベント」的なノリだったのかな……
それにしても、兜がこんなに面白いとはねぇ。今後は兜を見かけたらもっとじっくり観察しよう。