役に立つかは別として

頭の中にあるゴチャゴチャを出しとけばスッキリするかも

わかりやすく学べる関ケ原古戦場記念館

以前、2022年にしたいことにも書いたけど、

www.saki-imamura.com

自分の中で「日本の文化や歴史を学ぼう!」ブームが起きている。

それで、今年はそういうアングルでいろいろ旅行してるんだけど、ちょっと前に行った関ケ原古戦場記念館が、記念館という名の通りたいして大きくなかったのに、すごく良かったから書いておきたい。

ちなみにこれが公式サイト(以下出てくる写真は全部ここから拝借したもの):

sekigahara.pref.gifu.lg.jp

ベルギーのワーテルロー古戦場、アメリカのゲティスバーグ古戦場と並ぶ「世界三大古戦場」という触れ込みで関ケ原古戦場について発信する動きが数年前からあり、記念館設立に至ったらしく、2020年10月開館とかなり新しい。

だからだと思うけど、新しい技術やアイデアを小さいなりに駆使して古い歴史を解説するという形になっていて、大人から子供までかなり楽しめるようになっていた。

最初に見るグラウンド・ビジョン。床面スクリーンで関ケ原の戦いの展開を俯瞰。

最初に、関ケ原の戦いに至るまでと決戦当日の各軍の思惑と動きについての説明を見るんだけど、この語りを講談師の神田伯山氏がしている。

「ところが当時19歳だった小早川!(ベベン)やはり腰が引けておりました!(べべベン)」てな感じで(実際の文章はちょっと違ったかもしれないけど)、もともとドラマチックな展開を一層テンポ良く語ってくれる。

あたしは講談ファンというわけじゃないし、神田伯山氏のことも知らなかったんだけど*1、ここで名前を見たあと思わず誰なのか調べたくらい、語りが良くて面白かった。

映像自体もとてもわかりやすくて良かった。語りのキャスティングも含めて、企画・制作者を褒めたい。

グラウンド・ビジョンのあとに観るシアター。臨場感ある演出。

その次にシアターで合戦の様子を観る。ドローンで急降下して各軍の様子を見るような視点の映像になっていて、シートが振動したり風が吹いてきたりするので臨場感がある。

映像自体も、毛筆で入るテキスト、基本白黒で兜などのポイントだけ色を入れて描く武将たち、影だけで描く他大勢の兵士と、なかなかのセンスで良かった。若者向け、そして外国人向けの画に仕上がっていると思う。

そして、戦争で殺し合いなわけだから、個人的には「うわぁすごい!」と素直に喜ぶのがちょっと複雑だったんだけど、結構迫力があった。

2階の展示室。写真はイマイチだけど、奥にある展示物も説明もかなり充実。

関ケ原の戦いの概要を1階でざっくり学んだあとに2階に上がると、展示室と体験コーナーがある。博物館的な展示物ありきで説明がそれを補う形じゃなくて、興味深い点を説明することありきで必要な展示物の複製を用意してる形なので、とてもとてもわかりやすい。

こんな意味があったのかとか、こんなドラマがあったのかとか、知らなかった知識を面白く学べてとても楽しかった。

子供たちもみんな結構じーっと見てたし、大人たちもじっくり見てる人が多かった。

展示室の隣にある体験コーナー。武器や装備を実際に触ったりできる。

展示室を通り抜けると、体験コーナーがある。

ちびっこたちがめっちゃたかって楽しんでたから、おばちゃんは遠慮して全部ちゃんと見れなかったんだけど、これもなかなか面白かった。

5階の展望室。360度関ケ原を見渡せる。

そこから5階の展望室まで上がると、関ケ原をぐるりと見渡せるようになっている。

床に布陣がどうなってたか説明する地図があるし、各方面の窓の手前にもその方向に誰の軍が陣取っていたか書いてある。そして、全部そうなってるのかは知らないけど、実際の陣跡には家紋が入った旗が立てられてるから、近い陣跡は本当にすぐそこに見えたりする。

関ケ原は山に囲まれた盆地なんだけど、意外と小さい。こんな簡単に全部見渡せる広さにあれほどの軍勢が集結して戦ったのかと思うと、改めて驚く。

田舎で大きな建物が周辺にないから、真ん中あたりに5階建ての小さな建物を建てただけでこんなすごい景観が得られたわけだけど、マジで立地が素晴らしい。現地で見ると結構感動する。

ちなみに、さすが世界三大古戦場でアピールしているだけあって、関ケ原古戦場記念館は小さいながら英語の字幕や展示説明がちゃんとしていた。これならアメリカ人の友達連れてきてもオッケーだわ、と思った。

まあ、関ケ原はこれ以外の観光スポットはイマイチだからアレなんだけど*2

あっでも、あたしは参加しなかったけど、関ヶ原古戦場記念館から陣跡を巡るウォーキングツアーがあるらしい。これは面白いかも*3

ガイドツアーとは別に、徳川家康コースとか、石田三成コースとか、自分でマップを見ながら回るコースもあって、レンタサイクルして回ることも可能だから、そういうのが好きな人は1日遊べると思う。

もっと戦国武将のことや日本の歴史を学びたい、と思ったし、実際あれから結構いろいろ読んでいる。面白い。今更だけど。

 

 

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*1:ググって顔を見たら「ああ!この人か!」と一応わかった。

*2:鍾乳洞とかもあって、行ったけどイマイチだった。

*3:英語版のガイドがあるのかは不明。