ちょっと前にこういうツイートをした。
これ、まだ読んでない人は読んで。
— 今村咲 (@saki_imamura) 2021年2月2日
今って話題の新刊ですら読まずに要約記事・動画・アプリで済ませちゃうような時代だけど、これ読むとどうしてそれじゃ人生損するのかがよくわかるから。個人的には話題の本だけじゃなくて名著って奴ももう少し読もうと思ったよ。https://t.co/Jvy8h2ucOV pic.twitter.com/JZcykGPK19
今って情報が溢れてて、ネットでどんな情報でも好きなだけ読める時代なんだけど、それと「本を読む」ということは違う、という話。
……って書くと、ここまでしか読まない人はきっと「そうかなー、ネットで十分じゃん」とか「だよねー、本を読まなくなってるよねー」とか、その程度の感想で流しちゃうと思うんだけど、そこ!そこが問題なのよ!
だからあえて「この本を読んで」とツイートした。
で、その後も数日、この「要約みたいな簡単な言葉だけでは伝わらないこと」についてなんとなく考えていて、ちょっとメモっておきたくなったからメモっておく。
「要約では伝わらない」というのは、厳密に言うと、要約では本当の理解に至らないということだと思う。うわべだけの理解で終わってしまう、ということ。
「圧倒的に分かる」という状態と「意味は理解する」という状態は全然違う。
要約動画とか要約アプリとかが流行っているのを見たり、若者が本を読まなくなっているという統計が流れてくるのを見ると、ひょっとして今の若い人はこういう差があることすら認識してなかったりするんじゃないか?と不安になる。
大量に流れてくる情報に対応するには要約が効率的なのはわかるし、実際大半のことはなんとなく知ってるだけで十分だったりするんだけど、たまにはきちんと情報や知識に向き合っていろいろ思考したり感じたりしないと、物事を深く見ることができない人になってしまう。
本と要約の違いは、本には読者に考えさせたり読者の感情を動かす力があるということ。まあ、本って言ってもピンからキリまであるから全然ダメなのもあるけど、要約はどんなに良い本の要約であっても、大抵人に思考させたり人の心を動かす力はない。
要は、自分で思考したり、感情の波に乗って内容を"体験"したりすると、その内容を内面化して自分のものしやすい、ということ。
そういう意味では、本当は実体験が一番いいんだよ。でも、実体験で本のように数や種類をこなすのは無理だからね。
あと、この関連でもう少し考えていて、言葉にはできないというか、どれだけ言葉を尽くしても伝えきれないこともあるなぁと思った。
本は読むべきだけど、本を読んだだけでは会得できないこと。
思考すべきだけど、思考すると逆に会得できないこと。
こういうものが世の中にはある、と思う。
実際、メンタリングをしていると、頑張って伝えようとしたら相手が過剰に思考してしまって逆効果だったという場面がたまにある。あたしの伝え方にも改善の余地はあるのかもしれないんだけどさ。
こういう「なんとかして本人に自力で悟ってもらうしかないこと」に関しては、一体どうしたら教えられるんだろう?ってずっと考えてるけど、今のところ妥当そうな答えとしては「自分が実践している姿を見せる」しか思い浮かばない。
笑笑
でも、たとえリアルタイムでお手本を見せることができても、本を読んでいろいろ自力で知識を取り込んだり、それをもとに思考できるような基礎がある人が相手じゃないと、どっちにしてもなかなか伝わらないんじゃないかなぁ。
みんな、本を読むんだよ。良い本を読んでちゃんと自分の内面を耕すんだよ。
あと、良い生き方をしてる人を周りで見つけて観察するんだよ。で、ごちゃごちゃ考えないで真似しなさい。やってみたら初めてわかった、説明しろと言われてもできない、ということがあるんだから、世の中には。
あたしももっと本を読んで、お手本になる人を探さなくちゃ。