役に立つかは別として

頭の中にあるゴチャゴチャを出しとけばスッキリするかも

筑波宇宙センターと宇宙兄弟

筑波宇宙センターに行った話の続き。

www.saki-imamura.work

筑波宇宙センターは「宇宙兄弟」の舞台になった場所の1つとしても面白かった。

「宇宙兄弟」が好きで筑波宇宙センターに行く人は、たぶん「ここがあのシーンの場所か!」みたいなアングルで楽しいんだろうと思うし、あたしもそれはあった。でも、普段あんまり漫画は読んでないけど*1宇宙が好きだからその流れで「宇宙兄弟」を読んだというあたしにとっては、どちらかと言うと、筑波宇宙センターが結構忠実に描写されていることの方がツボだった。

宇宙モノはリアリティゼロの設定でもエンタメとして面白い。でも、宇宙開発がどんどん進んでいる今の時代は、設定にリアリティがある宇宙フィクションも面白くなってきてると思う。そういうフィクションを通して宇宙について学んだり未来を想像したりできるのも楽しい。

だから、筑波宇宙センターの描写がかなりイケてることを見せつけられたら、もう1回「宇宙兄弟」を読みたくなったくらいだった。

だって、「ムッタと日々人が子どもの頃に通ってガイドの話を聞いていた視聴覚室」という、それほど重要じゃない部分でさえ、JAXAが公式に再現しちゃってるくらいちゃんと描いてあったんだもん。

椅子の足、段差の有無、部屋の大きさなど、よーく見ると若干違うのが逆に良い

ちなみに、この視聴覚室は有料ツアーの参加者だけが入れる部屋で、参加者はここでまずガイドの説明と紹介動画を見るんだけど、あたしは偶然日々人の席だった*2

一番「おお!」と思ったのは、やっぱり閉鎖環境適応訓練設備。

作中ではこれが2棟あってA・B班に分かれて入る設定だからだと思うけど、外見のデザインは若干変えてある。でも、内部構造は全くこうじゃなかった?

有料ツアーでも残念ながら内部までは入れないので、
ガラス越しに見た図(真ん中)と外にあった内部構造の模型(右)

あと、宇宙飛行士養成棟のロビーにはムッタが顔を写してた宇宙飛行士がちゃんといた。

ムッタが顔を写してた宇宙飛行士像(左2番目)と
ちゃんと顔ハメできる宇宙飛行士(右2つ)

顔を写しても宇宙飛行士気分を味わえないことに対する配慮なのかどうかは知らないけど、無料の展示館スペースドームには顔ハメできる宇宙飛行士もあった。ご丁寧にJAXA宇宙飛行士にもNASA宇宙飛行士にもなれるようになっている。

あと、トイレの横の廊下にNASAがPR用に作ってるミッションチームのパロディポスターがたくさん貼ってあった。

「マトリックス」のパクリ(左)とか「スター・ウォーズ」のパクリ(右)とか

「スター・トレック」(左)とかビートルズの「アビー・ロード」(右)とか

「宇宙兄弟」では、ムッタのチーム「ジョーカーズ」が映画「カリブの海賊」をパクった形のパロディポスターを作ってるじゃない?

「宇宙兄弟」のジョーカーズのポスター(出典:宇宙兄弟公式サイト

あたしは普通のミッションポスターなら見たことがあったけど、パロディ版はヒューストン宇宙センターでもケネディ宇宙センターでも見かけなかったし、アメリカに住んでたときも見かけたことがなかった。だから、パロディポスター作成の話は「宇宙兄弟」の中での完全フィクションだと思ってたんだよね。

そしたら筑波宇宙センターに本物のパロディポスターがずらりと貼ってあるではないか!え!NASA、ホントにこれやってたの!めっちゃ種類あるし!

しかも「カリブの海賊」バージョンもちゃんと実在してた。

ちなみにこれはNASAの第30次ISS滞在ミッションクルーのポスター

なんてこったい。笑

そう言えば、ケネディ宇宙センターでBrian Duffy宇宙飛行士の講演を見たんだけど、「オースティン・パワーズ」のポーズとってるチームの写真見せてくれてたわ!あれ、もしかしてパロディポスターの走り的なやつ?

よく見ると若田光一さんもいる

宇宙飛行士たち、お茶目すぎ。

 



 

*1:決して漫画が嫌いというわけではないんだけど、何を読んでいいのかわからないし、他にやりたいこともあるしで結局読まないパターン。

*2:あとで知った。