あたし自身は子供がいないし、教育者でもないし、お勤めをしていて部下がいる立場でもない。だから、直接・日常的に子供や若者に関わる機会はないんだけど、子供は未来の象徴で若者は将来の象徴だから理解したいという気持ちはある。
それでたまに教育や若者に関する書籍を読んだりしている。ちょっと前はスマホ時代の哲学を読んだ。
で、昨日はこれを読んだ。
「マジか……なんてこったい……」というのが素直な最初の感想。
でも、読み進めていくと「そうか……そういう価値観で動いてるからか……」という、(個人的には全く共感できないけど)わからないでもない状況が見えてきて、更に読み進めたら「くっ……そういう若者たちを作ったのは社会と上の世代か……」という、皮肉な必然性もわかってしまった。つら……。
救われるのは、衰退していく日本の未来を認識していても当の若者たちは意外と「自分は幸せだ」と思っているところ。
救われないのは、これらの若者たちが「頑張るくらいならこのまま衰退でOK」と思っているところ。
そして少子化の中、上の世代は頑張る気がない若者たちでもお客様のように大事に扱うしかない。
そりゃ若者たち、無敵だわ。そして社会や上の世代からすれば、そりゃ絶望だわ。
でも、著者の金間氏が書いている通り、価値観というのは昔から変化し続けているものであり、違うことが悪いというわけでもないのだから、お互いが理解し合って歩み寄るしかない。
まあ、無関心な若者世代にそういうモチベーションを持ってもらうのが難しくて上の世代はみんな困ってるんだとは思うけど。なんでもすぐにハラスメント認定されちゃうしさ。
ただ、言われたことだけをコスパ・タイパ良くこなして安定路線をずっと走っている人の大半が「自分はこれで幸せ」と思っている一方、「これでいいのかな」と密かに思っている人も若干いるという話には希望が持てる。
だから、社会や上の世代としては、そういう人たちを見つける努力をして彼らを支援し、成功・充実を体感してもらうのが一番良いのではないか。
なんでかと言うと、身近に成功・充実を体験している人がロールモデルとしていると、人は羨ましくなって真似するものだから。羨ましい、あの人ができるなら自分もできるんじゃないか、と思う人が増えていけば、このオセロゲームは逆転できる。
実際、日本における一般人の投資活動もそうだったもん。
あたしが日本に帰国したころは、株を買って投資してる日本人なんてあんまりいなかった。実際、9年前にこんなことを書いている。
でもその後、投資してる少数派の姿をブログやSNSで見るようになった人たちがどんどん真似し始め、そこからiDecoやNISAなんかの制度もできて、早期リタイヤやFIREを謳うインフルエンサーたちが登場し、それにつられてもっと投資人口が増え、今のような状態まで発展した。たったの10年で。
羨ましい、あの人ができるなら自分だってできるんじゃないか……というパワーは強い。
ただ、残念ながら上の世代は若者世代にとっての「あの人」にはなれない。若者世代は上の世代の人間と自分を重ね合わせて見ていないから。だから上の世代は「あの人」になれそうな若者世代を支援すべき。えこひいきとか言われたって構わない。てか、えこひいきって言ってくる人は次の「あの人」の有力候補ってことでいいじゃないか。
日本はまだ良くなれる。
