昨日、母から「孫が英語でスピーチしたから娘さんに通訳してもらいたいって友達が言ってるんだけど」とかいう、よくわからないリクエストをされた。
通訳ってどゆこと?翻訳しろってこと?でも、友達は日本人で孫も日本人でしょ、だったらスピーチが英語だろうがなんだろうが、内容なんて孫に直接聞けばよくない?
……と言ったんだけど、なんだか埒が明かず、とにかく観てくれと言って動画を渡された。それで「観てどうしろと?」と思いつつも、5分ちょっとくらいだったから一応観た。
そしたら、びっくりするくらいわからなかった。わかったの2割くらい。
動画では高校生の孫くんが原稿を見ないでスラスラかつ堂々と英語を喋ってるんだけど、あたしはマジでところどころしか理解できなかった。なんてこったい。
仕方ないから、モヤモヤしつつも母には、発音がイマイチ過ぎて1回観ただけでは大半がわからない、でも高校生としてはスラスラ喋ってるし、たぶん練習しまくって全部暗記したんだろうからあたしとしても貶したくない、わかった大筋はこんな感じだから、そこを伝えてあとは娘は忙しいとかでうやむやにしといて、と頼んで逃げた。
その後聞いた話では、どうも母の友達は孫にも孫の父(自分の息子)にもスピーチの内容を教えてもらえなかったらしくて、孫が英語のスピーチ大会に出て何を言っていたのか知りたかっただけらしい。
なんだよ~、そうならそうと言ってくれれば、解読できるまで何度でも観てもっと細かく内容を教えてあげたのに!
てか、孫と息子、意地悪しないでおばあちゃんに内容くらい教えてやれよ!おばあちゃんが可哀想じゃん!
ああ、もう!
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てことで、昨日はモヤモヤがすごかったんだけど、そんななか、1つ気づいてしまったことがあった。
実はあたしは、新卒で就職したばかりの頃、白人オジサンばっかの会議でプレゼンしてスベり、同席していた上司にあとから「俺はお前の英語の発音に慣れてるからお前が何を言ってるのかわかるし、良い意見を持ってることもわかってるが、幹部たちにはお前の発音が全然通じてない。1回ちゃんと発音を学び直して来い*1」と言われて悔し泣きしたことがある。
なんで悔し泣きなのかと言うと、自分の英語が通じなかった悔しさももちろんあったけど、「お前らどうせ日本人の小娘だと思ってあたしの話を聞こうともしてなかったんだろ!」と思ったのが大きかったから。
実際そういう面も若干あったとは思う*2。
でも、昨日気づいちゃったんだけど、たぶん、あたしの英語は孫くんの英語みたいな感じだったに違いない。
だとしたら、そりゃわかんないよね……*3。あの時の白人のオジサンたちには「聞こうとしてなかっただろ!って逆恨みしてごめんなさい」と謝りたい。
しかし、今計算したら26年前の話だよ、これ。
こんなに経ってから気づくなんて。恥。
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でもこの一件で思ったんだけど、例えばインド人が喋る英語なんて日本人の英語と比べ物にならないくらい訛ってるのに*4、わりとみんなそれなりに理解できてるよね。あたしもまあまあ理解できる。フランス人訛りの英語とかも独特だけど結構わかるし。
だからこれってさ、単にどのくらい慣れてるかの問題なんじゃない?日本人訛りの英語がもっと普及したら、みんなも慣れて理解してくれるようになるんじゃない?
要は、日本人は恥ずかしがって英語を喋らないところがあるからダメなんでは?インド人とか中国人みたいに堂々と訛りを通せば、向こうも慣れるしかなくなって理解してくれるようになるんでは?
そもそも、英語圏内でだっていろんな訛りがある。イギリス英語、アメリカ英語、オーストラリア英語みたいな国レベルの違いもあれば、南部訛りやニューヨーク訛りみたいな国内レベルの違いもある。あれも全部慣れだもん。
あと、喋る内容の方が発音より重要っていうのもあるよね。
例えば、ここにも書いたけど、フランス人訛りがキョーレツなトマ・ピケティのTEDトークも内容が重要だからめちゃくちゃ視聴されている。
英語の勉強も大事だけど、日本人はもっと話せるトピックを増やして議論構築できるようになったほうがいいのかもしれない。
そして日本人はもっと堂々と英語を喋ればいい。訛ってても。
君が日本人訛りの英語の普及に貢献すれば、あとに続く日本人が感謝してくれるはず。
知らんけど。